学習塾はホームページが活かせる業種

学習塾はホームページによる集客がかなり活かせる業種です。

お客様一人あたりの粗利率が高いのはもちろん、ライフタイムバリューを考えると一度入塾してもらえれば年単位で継続していただける固定収入型のビジネスの代表だからです。

弊社の運営代行にて、いくつかお客様の学習塾のホームページも管理させていただいているのですが、その中の一つの学習塾で突出してアクセス数が多い個人経営の学習塾があります。

毎月のアクセス数は軽く10万アクセスを超えているのですが、この学習塾のようにコンスタントに新規集客を検索エンジンから集めていくためには何をすれば良いのか、実際に行っている手法を、このページではお話ししてまいります。

一般的には月に1万アクセスを超えれば、Webによる集客だけでビジネスが成り立つとも言われています。

これは私も14年以上Web制作会社を経営してきて実感しているところです。

この学習塾においては、毎月の問い合わせが100件~200件くらいあります。

Web広告からの集客ではないのかと思われるかもしれませんが、ほぼ全てコンテンツSEOによる集客の部分だけでの数字です。

これだけの規模になると、個人経営とはいえ、スタッフを何人も抱えてのビジネスにはなります。

単純に綺麗で見栄えの良いホームページを作るだけでは全く意味がありません。

ユーザー視点で考えると、スマホで情報がシンプルでわかりやすく閲覧できればそれで良く、後は塾で何を教えているのかという情報を徹底的に公開していくいわゆるコンテンツマーケティングという手法で集客していく以外にはこれからのWebでは戦っていけません。

個人の学習塾が継続した集客を確保して行こうと思えば、とにかくあなたの頭の中にある教育コンテンツをバンバン公開していくことです。

まず、あなたの学習塾の存在を知り興味を持ってもらい、教え方を見てもらい、教材を見てもらい、この塾なら大丈夫だと安心してもらって初めて入塾につながるお問い合わせが獲得できるのです。

学習塾業界の現状

近年、特に少子化の影響もあって競争が激しくなっているのも教育、学習塾業界の特徴です。

せっかくホームページを作っても、そもそもマーケットの縮小によってアクセス数が減少傾向にあるというのは否めません。

こちらのグラフは総務省が発表している出生数の推移ですが、誰がどう見ても現在の日本においては右肩下がりになっていく人口動態を食い止めることは不可能です。

マーケットが小さくなっていく中で、旧態依然のやり方を継続している塾は間違いなく淘汰されていきます。

現在は塾に行かなくてもYouTubeなどで塾の講義が誰でも自由に無料で見られる環境が整ってきていますので、そのような動画を活用して学習しているお子様もますます増加傾向にあります。

ホームページを最大限に使い、集客数を増加できるような施策を採っていたとしても、少子化とこの無料動画によるマーケットの減少がそれ以上のスピードで進んでいくことが予想されています。

そうなれば、ホームページへのアクセス数の増加は、なかなか難易度の高い仕事になることは間違いありません。

その数少ないアクセスの中で目立たせるためには、塾の特徴を小さく限りなくピンポイントに絞り込んで、そこから少しずつ広げていくという、小から大への流れを作らなければなりません。

20年前、30年前の成功体験のまま脱却できず、ITを最大限活用したやり方に方向転換して行かなければ、この先10年、塾の経営を継続していくことは難しいといえます。

それでもまだ何百万人規模のマーケットがあるこの業界です。

これからは積極的にIT技術を取り入れて、成果の上がりやすい手法を導入して行くことで、ビジネスを大きくしていくことは可能だと思います。

IT技術と難しく書いてしまったのですが、ホームページの活用や、YouTubeの活用、SNSの活用、それがITを活用する事とイコールと思ってもらっても問題ありません。ITと言ってもそれくらいのものです。

今から始める個人経営の塾の場合

個人経営で始める塾ビジネスであれば、とにかく初期の生徒数を確保するために、地域の方々に塾の存在を知ってもらわなければなりません。

その部分はチラシ配布や地域のミニコミ誌への広告掲載など紙媒体をベースに口コミを生かした集客活動が求められます。

どの学習塾にも共通して言える部分ですが、地域のお客様を集めてこそ仕事が成り立ちます。立ち上げ当初は地元で知られるように告知活動に力を入れていかなければなりません。

すでに経営しておりホームページがない塾の場合

既に塾の運営が軌道に乗っている場合でホームページがない場合は、まずはパンフレットの情報をWebページ化して、基本となるホームページの情報から作っていくことになります。

WordPressというホームページとブログがセットになったソフトを使い、新着情報を追加していける仕組みを取れば、徐々にホームページも集客ツールとして活用できるようになってきます。

あなたの塾の経営が、口コミで十分新規入塾者が獲得できている状況にあるのか、Webで積極的に新規入塾者を獲得していかなければならない状況になっているのか等、ビジネスとしてどの段階にあるのかを見極めた上で、ホームページの制作を進めて行くようにします。

チラシや紙媒体の広告で集客が賄えている場合は、それにプラスしてWeb媒体を使えば、事業を大きくしていける可能性はさらに広がります。

評判の良い塾だと口コミが広がれば、ホームページを見て、遠くからでも通わせたいという入塾希望者は出て来ます。

学習塾集客のための2つの方法

学習塾のホームページで集客していくための方法があります。

ブログとYouTubeを活用し、そこにコンテンツを継続して投稿して行く、ただそれだけです。

継続すればどちらもほぼ確実に大きな集客力を身につけることができるのですが、この継続する努力がとても大変です。

しかも、単に続けるだけでなく、内容を洗練させながらスキルアップしていくことが重要です。

塾の先生であれば文章を書いたりすることや人前で話したりすることに抵抗がない方も多いと思いますので、継続すればほぼ99%成果が出るこの方法で学習塾ホームページへの集客を目指してください。

これが2020年の現在時点では最新のSEOであり、それ以上のブログSEOの対策を考える必要はありません。

集客するためのコンテンツの内容

具体的なコンテンツとしましては、実際に教室で教えている内容を文章にしたり映像にしたりして、それを細切れに投稿するとになります。

すべてを通しで読みたい場合、見たい場合は、実際に入塾して授業を受けなければならない状態にしておきます。

無料のコンテンツで全てが完結してしまえば入塾する人がいなくなってしまうからです。

映像やテキストで授業コンテンツを有料販売する場合は、もちろん全て通しで完結版が視聴できるようになっていればOKです。

全てを無料で情報収集しようとする方は、Web上で細切りに何ページも読んでいく必要がありますし、YouTubeで授業コンテンツを無料で見ようとする方も、飛び飛びでしか見れないような状況にします。

そうすることにより、時間効率を重視する方や、まとまった内容でこの先生の授業を受けたいと思う方が、入塾する流れを作っていくのです。

ホームページは作るだけでは全く意味がありません。

入塾する可能性のある子どもたちが勉強になる、授業で実際に行なっている内容を、無料でホームページ内に追加更新し続けることによってしか見込み客は集まりません。

そういった情報が見たいためにホームページに集まるからです。

逆に言うと見たい情報がないホームページにはアクセスしてくれないのです。

学習塾を探している子供たちや親御さんは、どのようなレベルの授業を行うか、教材にどのようなクオリティがあるか、講師の指導のレベルはどうなのか等、実際に確認して、自分たちが納得できる水準に達していなければ見向きもしてくれません。

そのようなコンテンツ集客を大前提としまして、ホームページをどう作成していけばよいかを書いていきます。

トップページに書いておけば良い内容

トップページにはまず入会キャンペーンの案内を定期的に入れ替える形で配置しましょう。

メインのビジュアルバナーなどに大きく掲載しておくことがお勧めです。

ブログでの最新情報の発信は必須です。塾が今どういう状況にあるのか、何をやっているのか、生徒がどんな雰囲気の中で勉強しているのかを、定期的に更新しましょう。

活発に発信しているホームページは閲覧に来た方にも新鮮さ、積極さをアピールできます。

既に入塾されているお子さんの親御さんに個別にメールや通信帳などでお知らせするは、相互の関係強化のためには必ず必要なことです。

それとは別に、新規集客を意識する場合は、誰でも閲覧できるブログでの情報発信をベースにします。

生徒の親御さんと良い関係が築けていることをWeb上で表現して行きます。

丁寧さやアットホームな様子は安心感を与えます。

Webからの新規お問い合わせ・新規体験会参加などへの集客を目指します。

口コミ効果を狙うことも良いですが、隠れ家的に良い塾であるとお母さんが判断した場合は、お母さん同士、その塾の存在や良さをよほど仲の良いママ友以外は教え合わない傾向もあります。

スマホで繋がるIOT

良いものは秘密にしておきたいという、女性独特の傾向も影響します。

月額金額やカリキュラムや学年に応じた教育プログラムなど、必須のページについては、それぞれ個別にページを作ってトップページから誘導します。

とにかく塾長や講師の人柄の分かる情報発信がホームページ運営のベースとなります。

そのような情報をトップページに書いておけば、授業内容のコンテンツページからアクセスしてきた訪問者が興味や関心を持ってあなたの塾の情報を見てくれるようになります。

まずは無料で子供達のためになる学習情報をたくさん掲載するところがホームページへの入り口になるということを念頭に、トップページを作っていけば良いのです。

現実世界での接点を作る

塾は一度入塾したら、余程違和感を感じる場合以外は、1年・2年単位で継続してお客様になるようなビジネススタイルです。

そのため親御さんは子供に合った塾かどうかをしっかりと見極めてから、また他の塾などとも比較検討してから、入塾を決断することになります。

場合によっては、入塾しないという決断もされる場合があります。

こういった継続課金モデルのビジネスの場合は、まずは人との接触が無ければ、申し込み・契約という流れには至らないのが通常です。

有名サービスや大手企業の提供サービスなど、一部例外もありますが、我々が集客を目指す個人塾に置いては必ずお客様との接点を作ります。

そのため、入塾を検討している方に塾までお越しいただき、先生と親御さんとで、お子様に合った指導方針や学習指導に関しての話をする必要があります。

サービス提供側とサービス受益者との信頼関係が構築できて、初めて入塾というゴールに至るわけです。

まずは興味関心を持たれた方に、来塾して頂くための特典を用意しておかなければなりません。

来塾するためのモチベーションを考えます。

ここではわざわざ足を運んで来てもらうだけで成功なので、いきなり入塾してもらうような誘導をしてはいけません。これはゴリ押し営業になってしまいます。

そのためには、例えば、「無料お試し授業」「無料見学+プレゼント付き」とか、「ご紹介キャンペーン」などのイベントを行えば足を運ぶモチベーションになります。

イベントの注意点としては、まずは来ていただき、足を運んでもらうというところに特化するということです。

お越しいただいた方にすぐに、入塾や入会を勧めるような案内をする必要はありません。

本人がその気になれば、この塾に行きたいと言って自ら申し込みをしてくれるようになるはずです。

選択肢が豊富な今の時代において、過度の営業は後々のクレームになるという意識を持っておいた方が良いです。

ホームページはWebで申し込みまでをさせるものではなくて、実際に来塾してもらうためのきっかけ作りという位置付けで考えるのがベストです。

WEBで申し込みが完結されるのは、よほど信頼と実績のある名前の通った大手の塾だけであると理解しておいてください。

「一対多」を目指すことが生き残りの肝

この記事の前半部分ではコンテンツをしっかりと作り、それをネット上に公開することが重要ということを再三書いてきました。

例えば個人指導の家庭教師であれば1対1で丁寧な指導が売りになってきますが、一対多の学習塾であれば受講生を増やせば増やすだけ収益が伸びていくということになります。

その収益を伸ばしていく方法も学習塾という箱にこだわることなく、今流行しているオンラインサロンのように、入塾してくださった生徒の方に映像で配信するということも考えていく必要があります。

例えば、通信速度が大幅に向上した5Gの時代には、塾で仲間と一緒に授業を受けるよりも、自宅で映像を2倍速で視聴し、学習効率を高めたいと考える親御さんも多く出てくるはずです。

ホームページやSNSの良いところはコンテンツを一つ作ればそれを同時に多くの方々に視聴してもらえるというところです。

そのためには他者が持っているコンテンツと同じ内容では全く意味がなく、教える内容は同じであっても切り口や表現はオリジナルなコンテンツにしていく必要があります。

同時多発的なWebを活用して、どうすれば塾の収益が最大化できるか、もちろん子どもたちの学習効率を最大に高める方法は何か、常に考え続けることが必要になります。

コアなITツールとしてホームページを活用していくことは避けられないですし、入塾を考える方々が見たいと思うコンテンツを積み上げていくことが、この記事の最初にご紹介した10万アクセスを超える学習塾サイトのような安定した集客ができるウェブサイトに育てていくための道程なのです。

先生が教えている授業の映像を動画に撮って、最初の10分だけでも動画にしてYouTubeにアップすることを繰り返してみましょう。

それだけで反応が増えて、コンスタントに投稿していけば入塾に繋がるお問い合せが少しずつ増えてくることは他の塾経営者が実証してくれています。

やるかやらないか、継続するか継続しないか、改善をするかしないかだけの問題がコンテンツマーケティングの本質と言っても良いかもしれません。

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山口 敦
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2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界17年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら

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