ホームページを作るときに、「毎月の保守管理って本当に必要なの？」と疑問に思っています。
サイトがちゃんと動いていれば問題ないように感じるのですが、何かあったときにスポット（単発）の修正対応だけではダメなのでしょうか？
例えば、トラブルが起きたときにその都度依頼する形では、どんなデメリットがありますか？
また、保守契約をしていると、具体的にどんな作業をしてもらえるのかを詳しく知りたいです。
ホームページの運営で、保守管理を契約するべきなのか、スポット対応で十分なのか、わかりやすく教えてください。
保守管理が必要かどうか、またスポット対応では不十分なのかについては、弊社でもよくいただくご質問の中の一つです。
このメールの返信にて、具体的にわかりやすく、できる限りのご説明をさせていただこうと思います。
保守管理は本当に必要なのか？
ホームページは、制作したらそれで完了ではなく、継続的に情報を追加したり、内容更新したり継続的な管理を行うものです。
最近ではWordPressという制作ツールを始めとしたホームページのソフト（CMS）で、管理画面から自分でページ内容を書き換えることが一般的になっていることもあり、継続的な管理が必須になっています。
簡単に自分で内容を書き換えることができるのは、プログラムによってシステム化されたホームページだからです。
プログラムによって作られているということは、どうしてもWeb環境の進化によって、脆弱性やセキュリティで弱いところが出てくるので、そのためのプログラムのアップデートやメンテナンスをして行く必要があるということになります。
逆に言うと自分で更新しないホームページ（プログラムを利用しないホームページ）であれば、ハッキングや乗っ取りなどセキュリティに関するリスクは無いことになります。
そのため、更新できるホームページを制作したのに放置していると、下記のような問題が起こってきます。
- セキュリティリスクの増大
プログラムの更新をせずに放置していると、古いプログラムのまま運営していることになり、脆弱性を突かれて不正アクセスや改ざんのリスクが大きくなります。 - 表示崩れや動作不良の発生
ホームページが存在する、Web環境（ブラウザやネット環境やホームページを設置しているサーバーの仕様等）の進化により、デザインの崩れや動作不良が生じる可能性が高まります。
これを放置すると、ホームページが表示されなくなったり、動作しなくなったりといった不具合が起こりえます。 - バックアップと復旧
サーバートラブルや誤操作等でデータが消えるなどの事態になった場合、ホームページの復旧やページの再現が必要になります。
なぜスポット対応では難しいのか？
スポット（単発）対応でも、一時的な修正やトラブル対応は可能ですが、継続的にホームページのチェックや確認をしていない場合は、サイト状況の把握や確認をまずは行う必要があります。
また、復旧対応が必要な場合などは、そもそもバックアップデータや以前の環境がどうであったかがわからない場合も考えられます。
具体的には下記のような事例が考えられます。
- 緊急対応が必要な場合、すぐに対処できない
スポット対応の場合、問題が発生してから対応を依頼するため、修正までに時間がかかります。
特に、セキュリティ侵害やサイトの表示トラブルが発生した場合、即時対応できないと、被害が拡大する可能性があります。 - コストが割高になりやすい
スポットで依頼する場合、都度見積もりを取って発注する必要があり、対応する業者のスケジュール次第で費用が高額になることがあります。
定期保守であれば、月額固定で安定した対応が受けられるため、長期的にはコストを抑えられます。 - 問題が発生する前に対策できない
継続した保守管理を行っていれば、サイトのメンテナンスやプログラムの更新などトラブルが起こることを未然に防ぐため、問題やトラブルが発生する確率を非常に小さくすることができます。
しかし、スポット対応の場合ですと、すでに問題が発生した後の対応となるため、秘密保持契約の締結や、見積書の確認、サイト状況の調査や確認など、復旧作業に取り掛かるまでに日数を要することになります。
例えば、継続的に歯科検診を受けて歯のメンテナンスをして虫歯になりにくい歯を維持し続けるのと、虫歯がひどくなってからもしくは歯の痛みに耐えられなくなってから歯医者さんにかかるのとの違いです。 - サイトの管理状況が一貫しない
スポット対応では、依頼する業者や担当者がその都度変わることも多く、サイトの管理履歴が一貫しないことになります。
そのためスポット対応する事業者も、過去の履歴や状況が分からず、サイト全体を見ずに問題が発生した部分のみの突貫作業になることがほとんどです。
WordPressを始めとした最近のホームページソフトは、機能が多いため多くのプログラムで成り立っています。
問題は一か所だけではなく、複合的に絡まり合って発生している場合もあるため、自社で保守管理する場合も継続的に同じスタッフが管理し、経験値を高めていくことが望ましいのです。
(結論)スポットではなく、保守管理を選ぶべき理由
- トラブルを未然に防ぎ、万全なサイト状態を保つことができる（定期メンテナンスによる予防策）
- サイトを継続的に見ているため緊急時に迅速な対応ができる（保守契約があれば優先対応）
- 長期的なコストが抑えられる（スポット対応よりも割安になり、関係が続くことで保守以外のアドバイスやサポートを受けられることがほとんど）
- SEOやセキュリティ対策を継続的に実施できる（検索順位維持やリスク管理がしやすい）
「更新しないサイトだから不要では？」とお考えの場合でも放置せず、最低限のセキュリティ対策やバックアップの管理は継続的に行う必要があります。
特に、ビジネスで利用しているホームページであれば、保守管理の費用を削って、放置状態になり、後で取り返しのつかないリスクを抱えるよりも、同じ視点で保守管理をしてくれる事業者と提携することがベストな選択肢です。
専門家の視点で保守管理を任せ（難しい部分だけ専門家に任せることでもOKです）、またWebに関するアドバイス（セキュリティや更新のみならず、SEOや集客に関しても）をもらうことは、専業のWeb担当者を抱えていない会社にとっては、 大きなメリットがあることなのす。
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- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界18年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら
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