Web制作の依頼を受けるときに、下記のような依頼を受けることがあります。
どのようなご依頼かと言いますと、
サイトのトップページのビジュアルデザインの完成形を最初に2案~3案要求される場合です。
この場合、提案した複数のデザイン案から1つ選んでいただくことになるのですが、その際ビジュアルデザインを確定させるまでに何度もやり取りを行い、微調整を繰り返し、かなりの時間を使います。
ここでやり取りにかかった時間や修正にかかった時間は、そのままデザイナーの工数に反映されます。
つまり、
何もサイトができていない状態のビジュアルデザインのイメージだけを作った時点で、既にWordPressのホームページなら完成させてしまえるくらいの工数予算を使うことになるのです。
現在ではホームページの作り方が劇的に変わっています。
私はホームページ制作業を2006年から始めて、既に17年目に入り、その期間様々な制作会社を見てきました。
WordPress以前、およそ2010年頃より前の時代のオーソドックスなホームページ制作会社の作り方は、10ページ程度のコーポレートサイト制作の場合、ざっくり書くと下記のような感じです。
旧来のビジュアルデザインを確定させてからWebサイトを制作する手法
デザインデータを作り、デザインカンプを確定させる(10日)
確定したデザインデータをパーツに分離して素材とする(1日)
HTMLにデザインパーツを組み込み、CSSでWebサイトに配置していく(3日)
文章や写真を各ページに配置し、最終調整を行う(7日)
合計21日
※デザインカンプとは、デザインの完成版のことです。
今の時代は、多くの会社でWordPressというシステムを使ってホームページを作ります。
オープンソースのテーマと呼ばれるホームページの骨組みを利用することで、下記の日数に短縮できます。
日数を短縮することはそのまま制作費用の削減につながります。
WordPressでビジュアルデザインカンプを作らずにWebサイトを制作する手法
WordPressの基本設定を行い、テーマを導入する(1日)
ビジュアルデザインのパーツを個別に作成する(3日)
CSSでWebサイトのデザインを制作していく(3日)
文章や写真を各ページに配置し、最終調整を行う(7日)
合計14日
どうでしょうか?
完成型はほぼ同じビジュアルデザインや使い勝手でも、同じサイトが小規模サイトでも7日ほど短縮することができます。
1日の人件費を約4万円と高めに見積もっても・・・
デザインカンプを最初に作らないWordPressの方法であれば、30万円弱、同じサイトでも単純に予算を圧縮することができます。
デザインカンプから制作したHTMLサイト
一般的には自社更新ができず、制作会社にその都度更新費用を支払う形がほとんどです。
WordPressで制作したサイト
制作会社に更新依頼をしなくても、管理画面から初心者でも更新することが可能になります。
しかも、デザインカンプから制作したHTMLサイトであれば、一般的には自社更新ができず、制作会社にその都度更新費用を支払う形がほとんどですが、WordPressであれば、制作会社に更新依頼をしなくても、管理画面から初心者でも更新することが可能になります。
これだけメリットのある後者の、デザインカンプを作り込まずにWordPressで一気に作る方法ですが、ここ7~8年に急速に普及してきた方法であるため、10年ほどホームページを運営している会社の経営陣はこのことを知りません。
ホームページといえば、デザインカンプを作成し、完成形をまず確認してからでなければ制作できないという思い込みがあるからです。
WordPressでスピード感のある制作をする形は、昔のホームページ制作方法で発注したことのある方でしたら、初めて目にする方法で、そんな簡単でいいのか?と抵抗があるかもしれません。
しかしWeb制作の業界の進化が著しく、簡単に完成形まで持って来れるような作り方で、なおかつ技術の発展とともに、制作会社側からしても時間をかけずに労力もそれほどかけずに作る方法がどんどん出てきているのです。
もしあなたが経営者でなく、ホームページ制作の外注事業者を探している担当者であれば、直属の上司に、今の2023年のこの時代はこういう作り方をしたほうが良いですよということを伝えてみてください。
自社で簡単に更新できるWordPressでホームページを作っておけば、会社発信の情報更新が簡単にできるようになり、タイムリーな新商品情報の発信や、必要に迫られた求人募集の情報発信や、お客様にどうしても伝えたい会社の商品やサービスの特徴など、思い立った時に瞬時に情報発信ができるWeb拠点が出来上がるのです。
旧来の作り方をしたホームページでは、
たとえWordPressに組み込んだとしても、テーマの自作となり、制作した会社しか更新ができない部分が、多く発生することになります。
弊社への問い合わせも、他社で作ったホームページが、
- 更新するたびに数万円の費用がかかるので何とかしたい
- 自分たちで簡単に更新できるホームページに作り変えてほしい
- ランニング費用をできるだけセキュリティ関連の保守管理費用だけに抑えたい
等の内容が多くなっております。
ホームページの制作を外注する際に、ほとんどの会社で問題になるのが
- どれだけの予算で制作できるのか
- 運営管理についてどこまでのサポートをどれくらいの予算で行なってもらえるのか
というところです。
つまり予算に関する問題が最優先に来ます。
集客できるホームページを制作したいとお問い合わせがあった場合も、最終決定は予算で判断する形がほとんどです。
つまりホームページ制作業者側も、今まで100万円で提供していたホームページ制作サービスを、50万円で提供できるように簡素化できるサイトの骨組みの部分は、作業を効率化させて行かなければならないのです。
力を入れるべきは集客のためのコンテンツであり、お客様にお問い合わせや購入を促すコンテンツのライティングになります。
この部分はホームページ制作会社に依頼しなくても、自社商品やサービスのことを一番よく知っている発注者側が主となって考えていく内容になります。
ここまで見てきましたように、作り方の面からも運営管理の面からも、
WordPressが既存のHTMLサイトよりも優れていることは明らかです。
セキュリティの問題は別の記事でも書いておりますのでこちらをご参照ください。
WordPressは、デザインとコンテンツの分離を可能にし、非常に管理しやすいシステムであるという特徴があります。
前述のように、テーマというサイトの骨組みを使用することで、デザインカンプからサイトへ実装する手間が省け、この部分が最も作業効率の向上に寄与する部分となります。
旧来の方法では更新や運営管理が複雑で時間がかかり、コストが高いという問題点があります。
WordPressを使用することで、更新や運営管理が簡単になり、コストも削減できます。
WordPressが多くの企業や個人に利用されており、信頼と実績のあるシステムであることは間違いありません。
結論
WordPressは、HTMLサイトと比較して、デザインとコンテンツを分離して管理することができます。
また、テーマを使用することで、デザインを手軽に変更できるため、制作期間が短縮されます。
さらに、WordPressはCMSシステムとして非常に使いやすく、更新や運営管理が簡単にできます。
これにより、制作コストや運用コストを大幅に削減できることになります。
多くの企業や個人に利用されているWordPressでホームページを制作し運営管理をしていれば、この先当面は、どのようなIT環境の変化にも耐えるだけの柔軟性や拡張性があるのです。
投稿者プロフィール
- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界17年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら
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