
カタログを見てお客様に発注してもらうビジネスを展開しています。
そのため、現在のホームページをリニューアルして、ユーザーが見やすいように、アクセスを全て外部のカタログサイトに飛ばして、Webカタログを見るかのように利用してもらおうと考えています。
現在のホームページのコンテンツをすべて削除し、各ページにアクセスがあればすぐにカタログサイトの該当ページにリンクを飛ばし、そちらで閲覧できるようにする予定です。
このような手法を行う場合、何か問題が発生しますでしょうか?

はい、まず結論からお伝えしますと重大な問題が発生します。
SEOの観点から見ると、自社のサイトではなく外部のカタログサイトにすべてのコンテンツを置いてしまうと、検索エンジンが「このサイトには有益な情報コンテンツがない」と判断され、ドメインの価値が激減するリスクを負うことになります。
具体的には今まで保っていた各キーワードでの検索順位が、すべてのページで大きく下がってしまうことになります。
Googleは「独自性のある価値の高い情報が掲載されているドメイン(ホームページのことです)」をSEO的にも価値としても高く評価しますが、コンテンツ自体を外部ドメイン(他者のサイト)に置いてしまうと、自社ドメインは何も残らず空っぽになってしまうため、情報のないユーザーに対して貢献できない価値のないサイトと見なされるからです。
基本的事項として、SEOの効果を高めるには、例えば製品ページ同士でリンクを貼り合うなどしていわゆる「内部リンク」を充実させ、サイト内で回遊がしやすくユーザビリティを高めていくことが重要なのです。
しかし、これが外部のカタログサイトに誘導するということになると、すべての情報としての価値が外部のカタログサイトのドメインに引き渡してしまうことになり、カタログサイトのドメインばかりが強くなっていくことになります。
これはあなたの会社としての損失と考えますが、この辺りをどのように判断するかは、貴社でのご判断ということになります。
外部サイトへリンクを飛ばすと、サイトの評価を上げるどころか、逆にSEOのパワーを外部に全て渡してしまう形になり、一旦こういう形でサイトをリニューアルしてしまいますと、ドメインやコンテンツの戦略の間違いに気づいて、元のサイトに戻したとしても、復活するまでには一年以上かかることが通常です。

実際に外部カタログサイトへの依存で失敗した事例はありますか?

はい、カタログサイトに移行させて1年ほど運営されていた企業さんが、今までの自社サイトにコンテンツを置いて運営していたときは年間で100件以上のお問い合わせがあったにもかかわらず、カタログサイトにしてからは1年間で1件も、Webからのお問い合わせが無くなったというお話をいただいたことがあります。
基本的にはカタログサイトの中のページ(一般的にはPDF化もしくはカタログシステムの中のファイル形式で表示されている)が直接Google検索などでユーザーに見つけられることはありませんし、どうしてもカタログのトップページにアクセスしてからページをめくっていくという使いかたになってしまいます。
検索エンジンがこれほど発達していると、ほしい情報や知りたい情報は音声検索を使ってマイクに向かってしゃべるだけで情報がピンポイントで検索結果に表示されますので、わざわざカタログをめくっていくような面倒な調べ方はしないといえます。

それでもカタログサイトを活用したいのですが、SEOに悪影響を与えない方法はありますか?

カタログサイトを活用しながらSEOを維持・向上させる方法はいくつかあります。
ポイントは、「メインのコンテンツは自社サイトに置き、カタログサイトはあくまで補助的に使う」ことです。
具体的には下記のような運営を行えば、前述した問題は最小限に抑えられます。
・カタログサイトには概要だけを掲載し、「詳細はこちら」などのリンクで自社サイトに誘導する。
・外部サイトに掲載する際は、自社サイトの該当ページへのリンクを設置する。
・PDFカタログはGoogleに評価されにくいため、可能な限りHTML(Webページ)として自社サイトに情報を載せる。
現実的には上記のような仕様になっていないカタログシステムの提供サイトが多いため、本音としては使わなくてもよいという判断を弊社ではしております。
自社でカタログを作る時にPDFで一旦データを作成すると思いますが、その際にPDFを画像化してサイトに掲載する方が、検索でユーザーにピンポイントで見つけてもらえますので、そのような対応方法がおすすめです。
下記のYouTubeで方法を説明しております。

もしすでにカタログサイトに依存してしまっている場合、どのように修正すればいいですか?

一番やらなければならないのは自社ドメインにコンテンツを戻して行くということです。
ウェブサイトを運営して行く以上、自社ドメインの価値をどのようにして増大させていくかということが一番SEOには重要な視点です。
またカタログサイトに自社ドメインからリンクを飛ばしている場合は、まずは飛ばしている外部サイトへのリンクを減らして行く必要があります。
自社サイトから外部サイトにリンクを出すということは、自社のドメインで培ってきたSEOパワーを外部の別サイトのドメインに分け与えるということを意味します。
外部ドメインに自社コンテンツとなるべき重要な情報をたくさん載せている場合は第三者のサイトからの外部リンクもそのカタログサイトの方についてしまいます。
そうなると本来自社のドメインに第三者からのリンクのパワーを供給されるはずだったのに、SEOの第三者サイトからのリンクのパワーを全て外部事業者が提供しているカタログサイトのドメインのほうに吸収されてしまいます。
SEOの視点としては全く意味のないことになるので、リダイレクトなどを活用して自社ドメインのほうに第三者からの張られたリンクのパワーを戻して行くという作業が必要になります。
この辺りは少し難しい内容になりますので、このような問題が起こっている方は下記のお問い合わせフォームからご連絡いただけましたら拝見した上で簡単な対応方法をお伝えいたします。

よくあるお問い合わせと回答
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投稿者プロフィール

- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界18年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら
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