
1年半前に他業者にワードプレスでHPを制作してもらい、現在は自社で分かる範囲で更新を行っております。
この1年間、GMOインターナショナル様にSEO対策を依頼しておりましたが、検索順位に満足がいかず、色々とネットで調べている中で御社のHPを拝見しました。
今回は、SEO対策の依頼および自社で実施可能な対策についてアドバイスをいただきたく、ご連絡いたしました。
弊社のHPはhttp://〇〇.jp/です。
現在の希望としては、「オーダーメイド バッグ」「バッグ オーダー」といったキーワードで上位表示を目指しており、現状は10位から20位付近を推移しています。
できれば10位以内にランクインしたいと考えております。
サイト内の改善も含めてご相談できればと思いますので、よろしくお願いいたします。

現在のサイト構成
http://〇〇.jp/
下記にサイトを改善する方が好ましいのではないかと思われる点を、項目別に列記してみます。お客様の運営のご参考になれば幸いです。
1.別ドメインにリンクを飛ばしている点
サイト構成の最大の問題点は、無料のアメーバブログに新着情報などの主要コンテンツを飛ばしている点です。
例えば、スマホで新着情報をクリックしますと、広告がたくさん貼られたアメーバブログのドメインに飛んでいます。
せっかくWordPressで自社サイト作成しているのですから、WordPressのこのドメイン(〇〇.jp)内で情報を増やしていく方向で考えることが好ましいです。
この「〇〇.jp」ドメインで持っているドメインのパワーが、全てアメーバブログの方に流れることになります。
リンクを外部のドメインに向けて貼るということは、自社のドメインの力を外部のドメインに引き渡すということを意味しています。
これは訪問者の動線にもそのまま例えることができます。
せっかく「〇〇.jp」で集めた訪問者を、外部のアメーバブログに誘導しているということにもなりかねません。
情報はすべて自社のドメインで完結させるような修正が必要となります。
ポイント → 「〇〇.jp」ドメイン内でのブログ活用
2.スマホ対応
サイト自体はパソコンで見てもスマホで見ても丁寧に作り込まれていますので、リニューアルなどは必要ありません。
ただ、主にスマホ向けの軽微な調整は必要です。
例えば、オーダーメイドバッグのページに、「7つのフィッティングチェックポイント」という表があるのですが、こちらが全て画像化されています。
キーワードがたくさん含まれていますが、一つの画像としてしか検索エンジンに認識されていないため、もったいない気がします。
また、テキストが全て画像化されていることにより、スマホで見ると画像をクリックしてそれを引き伸ばす形でしか閲覧できないというのもユーザーには不便で、何か別の方法を考える余地はあるのかなと思いました。
このような箇所を洗い出し、ユーザビリティを高めて行くことが必要です。
3.SSL対応
お問い合わせフォームだけでなくHP全体をSSLによる、送信する情報の暗号化が必須になっています。
SSLというのは簡単に言いますとセキュリティ対応のことで、HPのアドレスが、通常のhttpで始まるものではなく、httpsという「s」付きのもので始まることで分類できます。
サイトをSSL化させ、サイトアドレスを
http://〇〇.jp/
から
https://〇〇.jp/
に変更する対応が必要です。
SSL対応につきましては下記のマンガが分かりやすいですので、ぜひご一読ください。
https://www.SSLcerts.jp/
SSL対応は2014年頃からGoogleがWeb管理者に強く推奨している内容で、2025年時点では既に多くの企業でSSL化が完了しています。
現在、新規ホームページを制作するときも、常時SSL対応のホームページで作るのが標準となっております。
上記の漫画のページは有料SSLの紹介ページですが、多くのサーバー会社で現在、無料SSLが提供されています。
4.トップページの内容
拝見したところ、トップページに訪問してもらい、そこからユーザーの必要な情報を探して行ってもらうのが基本の動線になっております。
ただ、インターネットの状況を考えますと、Googleを始めとした検索エンジンのシステムが充実しており、ユーザーはピンポイントで必要な情報が掲載されているページにアクセスします。
つまり、最初にトップページにアクセスし、その後トップページから順番にページを見ていくという動線ではなく、ダイレクトに検索エンジンから「個別のバッグページ」や「あなただけのオーダーメイドバッグ」のページにアクセスし、そこからHPの中を見ていくという動線に変わっています。
そう考えますと、オーダーバッグのサービス説明関係のページは情報が十分に準備されているのですが、個別バッグの情報となりますと、写真と金額の情報しかありません。
このようなページは、セミオーダーでこのようなデザインでお作りしますというものになっているかと思うのですが、初めてアクセスしたユーザーがまず最初に思うのは、「そのバッグは、掲載されている金額で売られている既製品のバッグ」という印象になっている可能性があります。
そう思われてしまうと、普通のバッグのネット通販と変わらないことになってしまいますので、もっとオーダー製のバッグであるということが分かるような工夫がサイト内に必要かもしれません。
また、トップページから順番にページを見ていく流れは、ページ数が増えれば増えるほど、少なくなります。
例えば100ページのサイトでは単純に1/100ということになります。
意外とトップページ以外のページからの直接流入が多くを占めているということを、一度アクセスデータで確認してみて欲しいところです。
サイト全体のアクセス数が増えれば増えるほどトップページからの流入アクセスの流入というのは、相対的にはどんどん減少していきます。
5.検索対策
一番の検索対策は、製品1ページ毎にページ完結させる構成で作り込むことです。
商品説明や掲載写真を充実させることにより、その商品に固有のキーワードでのWeb集客を図ります。
現状では、バッグの個別ページの情報量が少ないため(写真と金額のみ)、直接ページにアクセスされるという流れも発生しにくくなっています。
仮にバッグの個別ページに直接アクセスしてきたユーザーがいても、すぐに離脱する流れを引き起こしているのではないかと懸念しております。
検索キーワードから個別のオーダーバッグページに着地してきたユーザーを取り込み、関心もつなげてサービスページの内容を誘導していくためにも、オーダーバッグが良いものであると感じられる説明情報や、ユーザーが欲しくなる写真や動画コンテンツを、各ページに地道に準備していくことが必要かもしれません。
前述の、例えば下記ページにユーザーがアクセスしてきたとしまして、
http://〇〇.jp/shohin/220/
このページの中で、このバッグの詳細な説明であったり、特長であったり、ユーチューブ動画による制作過程の公開であったり等、ページを移動しなくても、すぐ下のお問い合わせフォームからアクションを起こしたくなるような、完結された情報が掲載されたページ作りが必要になります。
アクセスをしてくれたユーザーに、その方が開いたページ以外のページをリンクを辿って見てもらうのは実は非常にハードルが高いです。
なかなか最初に開いたページの次のページを見てくれないのが一般的なユーザーの動きですので、この「最初に来たページから動かないユーザー」像を前提に、ページを構成してくことになります。
6.コンテンツ案
ホームページを拝見しますと、棚に並べられたバッグの写真が多く並んでいるので、普通のバッグ屋さんのサイトというイメージを最初に強く感じました。
一番の強みはオーダーメイドバッグであり、この切り口でサイト構成する必要があると思います。
例えば、X(Twitter)のヘッダーに並べられているような、オーダーバッグの製造工程の写真を拝見すると、1つのバッグに非常に時間や労力がかかっていると感じられます。
このような写真ですと、実直な職人仕事をされている印象が伝わるので、製造工程のWeb開示を進めていけば、値引き販売は不要になってくると思います。お客様側で一番避けて欲しい売り方は価格だけを訴求する方法です。
もちろん価格はバッグを購入する人にとっては重要な要素です。
しかし、オーダーバッグを購入する気持ちになっている人のことを考えると、価格よりもより良いもの、より自分のライフスタイルに合うもの、より使いやすさや機能性にフィットするもの、といった切り口で考えそうです。
つまり、金額よりも、自分が考えるバッグの価値を満たしてくれるものかどうかに重きを置いている方が多いと感じます。
そういう切り口で見ていきますと、やはりどれだけ手が掛かって、どれだけ丁寧に、どれだけお客様のことを考えてもの作りをしているかが分かる製造工程の部分をもっともっと意識し、感じさせる方に注力するほうが、最終完成品の写真を並べるよりもアピールの力になってくるのではないかなと推測します。
バッグを作る工程などは機械化され、画一的な作り方が一般的になっている今こそ、オーダーメイドのバッグを作っている職人の現場を見たいという方も多いかもしれません。
単にインターネットでオーダーメイドのバッグを買いたい人を集めるという入り口だけではなく、オーダーメイドのバッグを購入したいけれども、どういったものかをもっと知りたいという方を集めます。
例えば工房見学の申し込みのフォームを一つ作るなど、違う切り口で来てくださった方、高い確率で購入してもらえそうな人を集めるという方法も一つ考えられるのではないでしょうか?
販売されている製品が完成するまでの舞台裏を見せることが収益に繋がることもあります。
例えば、ビール工場などではビールの製造過程を見学できるツアーがあり、そういったものの多くは無料です。
工房の見学会であれば、1時間位の説明の最後に用途別サイズの提案会や製品の販売会を行えば、そもそも見学に来るのはオーダーバッグに関心の高い方なので、購入する意欲の高い方も集まることになり、購入や口コミ効果も期待できて、一石二鳥になるのかなと思いました。
今やオーダーメイドはそれ自体が価値として提供できるものになっています。
お客様の行われているビジネスが、普段接することのない方々が見たいと思えるような仕事であるという切り口からも、ホームページの構成を考えられると面白いかもしれません。
7.サーバーとドメインの調査結果
下記のサービスで運用されているようです。
「〇〇.jp」
サーバー・・・https://aws.amazon.com/jp/ec2/
ドメイン・・・http://www.quicca.com/
サーバーとドメインは、お客様が直接、サービス提供会社と契約しておくことが一番のおすすめです。
ただその辺りの事務作業がややこしい場合は、間に制作会社が入り、制作会社に保守管理費の支払いを継続するという流れになります。
ホームページを継続的に運営していく場合、私がお勧めしているのは、サーバー契約とドメイン契約の名義を自社にしておくことです。
Webを営業の主戦場とする場合には、特にサーバーの自社契約は必須の内容と考えております。
サーバーに関しては最初は大変ですが、少しずつ機能を理解していけば、多くの場合で問題ありません。
そうすれば、自社のデータ保管庫にも使えますし、自由にメールアドレスを設定したり、新しいドメインを取得した時に新規ホームページを追加サーバー費用なしで展開していけることにも繋がります。
管理サーバーは早めに自社管理にするべきと考えております。

詳細な情報をありがとうございます。
参考になるご意見ばかりで感謝しております。
一度目を通しただけでまだ完全に理解はしておりませんが、やはり今までお願いしてた業者さんとは全く違ったご提案でした。
凄くお客様の目線に立ったご意見だと思い、すぐにでも取り入れたいと思いました。
こちらも、もう一度レポートを見直して分からないところなどは、具体的な作業等をお伺いできればと思います。

よくあるお問い合わせと回答
よくあるお問い合わせと回答のカテゴリの一覧です。キーワードでも検索できます。
投稿者プロフィール

- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界18年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら
お問合せフォームはこちら
弊社サービスをご検討いただきありがとうございます。
相見積もりや社内検討用など、概算お見積りのPDFが必要な場合はこちらでご入力・出力できます。
こちらのカテゴリ内のご質問と回答で解決できない場合は、ぜひ下記フォームよりお問い合わせください。ご相談・お見積りのご依頼は無料です。
お申込前のお打ち合わせはメール/お電話/GoogleMeet等オンラインでもご対応可能です。全国からお問い合わせを受付けています。 翌営業日を過ぎても弊社からの連絡がない場合はメールが届いていませんので、大変お手数をお掛けしますが、下記メールアドレスにご連絡ください。