ネットショップの運営で
SEO集客が
うまくいかないという
ご相談があります
ネットショップのSEOには特有の問題もありますので、Webサイトのドメインも絡めて考えて行きます。
現在、ネットショップだけのSEOで集客するのは、基本的には難しくなっています。
理由はいくつか考えられます。
- ネットショップをたくさん抱えるプラットフォームが大中小問わず乱立している
- SNSで情報発信する店舗も増え、検索エンジンで情報収集する人が相対的に少なくなっている
- 新規参入が多く、競合他社が増え続けていること
これらが原因として挙げられます。
少ないパイの奪い合いになっているため、ネットショップだけでSEOを考えるとうまくいかない場合も多いです。
この場合、自社メディアも同時に立ち上げて、メディアサイトでのSEO集客を絡めていくことで、ネットショップからの売上を増やしていくのが長期的には確実な方法です。
この記事では、ネットショップと同時にメディアも立ち上げることを前提に、Webサイトのドメイン戦略をどうすれば良いのかに絞ってお伝えしてまいります。
メディアサイトに載せる情報とは?
メディアサイトでは販売している商品・サービスの使い方や、利用方法の提案、周辺情報が主となります。
メディアサイトも一緒に立ち上げて、SEOで上位表示を目指し、色々なキーワードで集客を実現して行くことが急がば回れの戦略です。
ちなみに、ネットショップがすごく充実していて情報も盛りだくさんで、商品情報もたくさん掲載しているという場合は、特にメディアサイトを立ち上げなくてもOKです。
ネットショップだけで集客が賄えているというレアなケースもあります。
ただし、基本的にはネットショップの情報は、例えば卸売業にしてもそれほど載せる情報はなく、商品スペックやいくつかの写真に留まることがほとんどです。
商品ページごとに、オリジナルな情報を載せていくことがコンテンツ重視のSEO施策としてベストな方法です。
ネットショップ+メディアサイト(販売+集客)のドメイン活用例
1.同じドメイン内
ショップ主・ブログ従
shop.com/blog/
2.同じドメイン内
ブログ主・ショップ従
blog.com/shop/
3.ドメインを
分ける
shop.com/ , blog.com/
4.会社サイトの下に2つ作る
company.com/shop/
company.com/blog/
5.サブドメイン型
shop.company.com/
blog.company.com/
1.同じドメイン内で、
ショップが主・ブログが従
shop.com/blog/
同じドメイン内にショップが主でブログを従として存在させる場合は、このようなドメイン構成となります。
「shop.com」がショップで、その下のディレクトリ(「/」は階層を表します)として「blog/」という形です。
「shop.com/blog/」
このように、ショップの下の階層にブログ階層を作って、そこにメディアサイトを構築し、集客用のブログ記事を作っていく運営をする際に、このようなドメイン構成にすると分かりやすくなります。
例えば、WordPressでネットショップのプラグイン(Welcart等)を使う場合、「shop.com/」の下にWordPressを入れて、Welcartのプラグインを設置する流れになります。
その「shop.com」で入れたWordPressの投稿機能を使って、「blog/」以下にブログを書いていく、一番スタンダードでやりやすい方法です。
2.同じドメイン内で、
ブログが主・ショップが従
blog.com/shop/
その次に2つ目のドメイン構成ですが、同じドメイン内に今度はブログが主でショップが従の場合です。
「blog/」が上の階層にあって、さらに直下の階層として「shop/」を設置します。
「blog.com/shop/」
元々ショップを運営するつもりはなかった場合で、後からネットショップの運用を考えた形がこれに当たります。
「shop/」が後付けのような感じで構成されています。
例えば、すでに情報サイトを運用しており、その情報サイトの中で商品を販売するネットショップもWordPressで作る場合です。
「blog.com/」にWordPressを入れていて、その下のディレクトリに「shop/」というディレクトリを作って、ネットショップのプラグインであるWelcartをインストールする場合が、このドメイン構成になります。
この場合、注意しておいて欲しいのが、「blog.com/」の下にWordPressを入れていても、改めて「shop/」の下にもWordPressを設置しないといけないということです。
1.「blog.com/」の下に入っているWordPressと、更にその下位ディレクトリの「shop/」の下にもWordPressをもう1台入れる方法(WordPressを2台入れる)
2.「blog.com/」の下に入っているWordPressを流用する方法
設置する方法としては、上記の2通りが考えられます。
WordPressの
マルチサイト化という選択
WordPressには複数サイトを1台のWordPressで運用できるマルチサイトという機能があります。
この機能を使えば「shop/」の下にも「blog.com/」の下に入っているWordPressが流用可能になります。
マルチサイトの仕組みを使うことで、1台のWordPressで、いくつもの別サイトが運営可能となります。
「blog.com/」の下にWordPressを1台入れておけば、その下に「shop/」「shop1/」「shop2/」・・・と、いくらショップを作っても、「blog.com/」のWordPress1台だけで、それ以外のディレクトリでもWordPressの機能が単独で利用できる形になります。
こう書くと、マルチサイトはメリットだらけのような気もしますが、それぞれに希望するプラグインがインストールできなかったり、動作が不安定になったりする場合もあり、積極的には推奨しにくい方法です。
もし、私が自社サイトを2つ目の形でネットショップ化する場合は、迷うことなく2台目のWordPressをインストールして、完全に別サイトとして使う方法で運用します。
世間で言われているほどWordPressのシステムの動作は重くなく、将来的にはマルチサイトの仕組みはWordPressに内包される可能性もあると個人的に思っています。
3.ドメインを分ける
shop.com/ , blog.com/
今回ご紹介している中で、3番目のドメインを分ける方法は一番分かりやすいかもしれません。
「shop.com/」を販売サイトにし、「blog.com/」を集客サイトにします。
「shop.com/」,「blog.com/」
- 「shop.com/」は完全に販売サイトとして活用し、商品をどんどん登録していく使い方
- 「blog.com/」は「shop.com/」にお客様を流すためにネットで検索されるキーワードに対する回答(情報コンテンツ)をたくさん掲載している情報ブログのイメージ
「blog.com/」にアクセスがあったユーザーを「shop.com/」に流していく形での運営となります。
このパターンの場合、ドメインが2つに分かれてしまいますので、管理が煩わしくなるという欠点があります。
また、それぞれのサイトのアクセスユーザーを融通する際に、ドメインが異なるためサイト間を行き来することになります。
それはユーザーにとって、どちらのサイトにいるかが分からず、迷いやすくなるという欠点もあります。
shop.com/ と blog.com/ で販売サイトと会社サイトを分けている例を、最後に一緒に見ていこうと思います。
- レシピサイト・・・https://nestle.jp/recipe/
- ショップサイト・・・https://shop.nestle.jp/
比較的ページ数の多い、規模の大きなサイトになると、販売サイトと情報サイトを分ける形がおすすめです。
ネスレはご存知のように食品販売の会社なので、食品に相性の良いコンテンツとして、様々なレシピを紹介するサイトを構築しています。
検索でレシピ紹介サイトにたどり着いたユーザーは、そこでレシピに使われた食材の購入導線として、ショップサイトへ、さりげない形で誘導されることになります。
4.会社サイトの下に2つ作る
company.com/shop/ ,
company.com/blog/
4つ目は、例えば元々会社サイトが「company.com/」のドメインで存在していて、そのドメインの下層ディレクトリにショップもブログも並列関係で作る形です。
会社のドメインの下に、「/shop/」と「/blog/」という2つのディレクトリを作成します。
「company.com/shop/」,「company.com/blog/」
それぞれのディレクトリ直下にWordPressを入れ、「/shop/」の方はネットショップとして運用し「/blog/」の方は情報サイトを作って運用する形です。
3.とは異なり、1つのドメイン内に2つのサイトが存在する形となり、ユーザーの導線としては分かりやすくなります。
また同じドメイン内にWordPressを入れることにより、管理画面操作も楽になります。
5.サブドメイン型
shop.company.com/ ,
blog.company.com/
5番目はサブドメイン型です。
サブドメイン型は積極的にはお勧めしませんが、このようなやり方もあります。
ドメインのURLで、wwwが本来あるところに、別の文字列を入れてサイトを複数作る場合に使います。
「shop.company.com/」,「blog.company.com/」
サブドメインの具体例としては、shop.company.com/ , blog.company.com/があります。
こちらの文字列をご確認いただきますと、www.company.com/における、wwwが本来入るところにshopやblogの文字列が入っていることがわかるかと思います。
メディアサイトの集客について
ネットショップとそこに集客するメディアサイトを作った場合、まずは集客をどうするかを同時に考えることをおすすめしています。とにかく集客ができればショップにアクセスがあった時に販売に繋がります。
売れる商品があっても集客が出来なければ、結局は見つけてもらえず、買ってもらえない状態になります。
そうなると広告を出して売上を作っていくしかない状況になります。
小規模事業者や中小企業の場合、出来る限りWeb広告予算を抑えることが必要なので、まずは情報サイトのコンテンツをしっかり作って、集客できる媒体を自社で持っておくことが必要です。
メディアサイトに力を入れている
会社のサイト例
【freee会計】経営者から担当者にまで役立つバックオフィス基礎知識。
https://www.freee.co.jp/kb/
経理や総務などバックオフィスのシステムを提供している会社らしく、事務処理や会社手続きの際の、問題解決情報をたくさん提供する情報サイトとなっています。
【サイボウズ】サイボウズ式
https://cybozushiki.cybozu.co.jp/
グループウェアを提供しているサイボウズは、働きやすい会社にする提案、組織力を活かした経営など、経営者側の記事と、働きがい、業務効率化、メンタル面など、会社で働くスタッフ側からの情報も充実しています。
【三井住友カード】ゼロからはじめるクレジットカード
https://www.smbc-card.com/nyukai/magazine/index.jsp
クレジットカードを持つメリットだけでなくデメリットも少し織り交ぜることにより、新規クレジットカード契約の敷居を下げる役割をしています。カード活用のメリットなど、カード生活を快適に行う提案とそのコンテンツを投入しています。
【SO Technologies株式会社】LISKUL
https://liskul.com/
企業が行うWebマーケティングの手法に特化した情報サイトです。弊社もよく参考にさせて頂いています。Web業界内では有名な、お役立ち情報満載の大規模コンテンツサイトです。
【株式会社クラシコム】北欧、暮らしの道具店
https://hokuohkurashi.com/note/
一般消費者向けに、憧れの北欧暮らしの情報を日々掲載しています。日常生活に関するコンテンツなので、コンテンツのネタが多く、1日に3記事も4記事も新着情報がアップされています。
自社でメディアサイトを持っていた場合
集客に対して一定数はショップに飛んで、ショップから物を買ってもらえるような状態になります。
そこを目指していきたいと考えています。
いずれにしても、このあたりは経営者様が、ネットショップをどう位置付けて、どれくらいの力で運営して、メディアサイトも運営したいかに関わるので慎重に考えることをおすすめいたします。
ドメインは取得して運用開始すると、後からの変更が難しいので、着手前にドメイン戦略はしっかりとお考えいただいて、自社なら、どのパターンが一番良さそうかを見ていただければ良いと考えています。
ネットショップにメディアサイトを連動させることによって大きな集客と販売が可能になります。
その際には、集客にも大きく関わってくるドメインを、どう活用していくかしっかりと事前に考えて、後からドメインの変更しなくても良い状況にしてスタートを切ってほしいと考えています。
投稿者プロフィール
- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界17年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら
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