ホームページを自社管理するためのリニューアルを行う場合、何から着手すればよいかご存知でしょうか?

この記事では、ホームページのリニューアルを決めた際に、どのような情報を集め、何から着手し、どう進めていくのかについて詳しく解説をしてまいります。
リニューアルをお考えの事業者の方の情報の整理に活用していただければ幸いです。

何よりも先に着手すべきなのはドメインとサーバーの把握です

その後、サイトの目的と目標の決定を行い、参考サイトの調査と自社サイトの方向性の企画を行っていきます。

1.ドメイン・サーバーの把握

Step1

ドメインとサーバーの契約者の特定をする

まず1つめは、ドメインとサーバーの契約者の特定をすることになります。

自社管理していれば全く問題ありませんが、現サイトが外部制作会社に制作してもらったサイトやご友人の方に作っていただいたサイトである場合に問題となってきます

ドメインは自社の名義になっているけれど、サーバーは制作会社のものを使っているとか、友人が善意で自分のレンタルサーバーの中にサイトを置いてくれているとか、そういった状況の事業者の方もいらっしゃると思います。

後者の場合で、かつ、現在運営中のサイトの情報を流用してホームページをリニューアルする場合、その制作会社の方やご友人の方に、サーバーのログインパスワードとIDを教えてもらう必要があります

専門用語になりますが、サーバーのFTPの自社ウェブサイトの領域だけにアクセスできるホスト名(サイトが収納されているサーバーのURLです)ユーザー名(ログインIDのことです)とそのパスワードを教えてもらう必要があります

個人事業の場合はともかく、法人化している場合や、中小企業の場合は、自社名義でのドメインとサーバーを契約しておくことを第一の選択肢として考えておく必要があります

Step2

ドメインが他社の名義になっていたり、サーバーが制作会社のものになっていたりした場合
→いただける情報を問い合わせる

ドメインとサーバーの契約者の特定ができましたら、ドメインが他社の名義になっていたり、サーバーが制作会社のものになっていたりした場合に、どこまで情報をいただけるのかを問い合わせる必要があります

外部の方が何らかの形で自社のドメインとサーバーの両方を管理しているか、もしくはドメインだけとかサーバーだけとか、その場合はどなたが管理しているかを把握するのがリニューアルの第一歩になります。

Step3

WordPressサイトの管理者権限を持ったログイン情報を把握する

サーバーとドメインの特定ができれば、次にWordPressサイトの管理者権限を持ったログイン情報が必要になります。
ログインURLとユーザー名とパスワードの3点が必要です。

ユーザー名とパスワードだけでなく、ログインURLも教えていただかないとサイトへのログインができません。

実際WordPressは、ドメインの下層ディレクトリにもインストールすることができますので、どのドメインのどのディレクトリにWordPressがインストールされているかによって、ログインURLも変わってくるのです。

セキュリティのプラグインを使うとログインのURLを変更することができるので、それも含めて管理画面のログインURLが何かを把握し、それを知っている方に聞いておく必要があります

POINT!

ドメインやサーバーの契約者の特定に、担当者や制作会社に問い合わせをしたり、WordPressの管理権限のログイン情報がどこにあるのかを調べたり、こういったところが面倒でリニューアルを諦める方もいらっしゃいます。

ドメインやサーバーは、ご自身のサイトの一番大事なところですので、必ず事業者ご自身で把握しておくようにしてください

2.サイトの目的と目標の決定

その次はサイトの目的と目標の決定です。

ドメインとサーバーがどこにあるかが分かれば、WordPressをインストールすることができます
販売目的や集客目的、ブランド認知等、色々な目標目的があると思いますが、それを自社で考えて、リニューアルの前にぜひ簡単な数字目標も決めておくことが良いと考えています。

売上に関しては、基本的には高単価で高粗利の商材がWebと相性が良いことは知っておいて欲しいと思います。

逆に言うと、低単価で低粗利の商材はWebと相性が悪いとお考えください。

単品で低単価で粗利の商材を販売されている事業者様であっても、高粗利になるよう、ギフトセットを作ったりおまとめパックを作ったりパッケージ化するなど、Web向きの商品に変えていく必要があります
もしくは新商品や新サービスを作っていくことが必要になります。

POINT!

低単価・低粗利の商材をそのままウェブサイトに載せることは成果が出にくくなりますので、リニューアルの際に自分たちの商品が高単価・高粗利になる方法はないかを考えて欲しいと考えています。

目的と目標設定に時間をかけてください

3.参考サイトの調査と企画

続きまして参考サイトの調査と企画ですね。

デザインの参考サイトを決めるとき、リニューアル前のサイトのデザインを踏襲するというのは一番ユーザーが迷わずに良いと思います

新たなデザインでもう一回一から制作を行う場合は、

どんなデザインのサイトにするのか?を考えます。
デザインというのは見た目だけではなくリンクの動線やカテゴリやタグの設定、フッターのリンク、細部の使い勝手も含まれます

参考サイトを見つけて、そのイメージを真似するリニューアル後のイメージが具体化しやすくなります。

WordPressの場合は「テーマ」選定も非常に重要です。
弊社ではLightningテーマを推奨していますが、事業用のサイトで非常に使いやすいテーマとなっています。

こちらは無料のテーマですので、どんな使い勝手になるのか、どんなサイトが作れるのかを事前にサンプルサイトなどで確認されると良いと思います。

WordPressで制作をおこなうときに考えること

WordPressでは自作・外注問わずテーマに当てはめた制作を行うことが推奨されます。これはプログラムやデザインのカスタマイズを極力減らすということです。

カスタマイズをしないという意味は、デザインのためのphpの編集はしないということです。
phpというのはWordPressが作られているプログラム言語のことです。

WordPressは自由度が高いため、テーマのphpの編集が管理画面から自由にエディタで出来ます。しかし、phpの編集をすると、WordPressの本体やテーマやプラグインのアップデートがあった場合に、確認事項が増えたり、不具合やエラー修正をする可能性が増えることにつながります

ちょっと形が崩れたり必要な機能が動かなくなったりとかです。

そういったことが発生する可能性も出てきますので、専門業者とか知識がある方以外はphpの編集はせず、仮にwebで調べながらphpの編集をする場合、オススメの方法は、外付けで行うことです。

プラグインでphpの編集をする場合は、WordPress本体やテーマをいじらずにphpだけを触ってサイトに反映させられるので、プラグインを使う方法は初心者の方にオススメの方法です。

自社管理できることが重要なのです。

WordPressは自社管理を前提にしておくのが事業用には使いやすく、発展性もあります
今後のWebの将来を考えた際、WordPressのノウハウが大きな財産になるはずです。

WordPressを自分でも使えるようにしておくことで、どのような事業展開になっても柔軟にサイトに反映させていくことが可能になります。実際に自社で試行錯誤し、失敗もしながらノウハウを積み重ねて欲しいと考えています。

POINT!

自社でできる範囲でデザインし、特にプログラムのカスタマイズは、知識を得たり、ノウハウを吸収したりするまでは、ストップすることで良いと考えています。

自分で分かる範囲で挑戦し、少しずつサイトのデザインを変えたり、必要な機能を取り付けたり、WordPressを動かしてみてください。

4.トップページ作成(WordPress)

トップページはランディングページにする際に、どの規模のサイトをリニューアルするかにもよりますが、トップページにサービス内容や会社概要など、トップページにアクセスしてもらえば、会社のことがほぼわかる状態にしておくのが良いと思っています。

コンテンツのボリュームで、内容が増えるに従ってページを分割していくイメージで、最初は小さく作れというのはウェブではよく言われるのです。

ただし、トップページを盛りたくさんにしすぎて、ちょっと情報量が多すぎるということになると、会社のサービスページや会社概要ページとかはページに切り分けていく形になります。

トップページにアクセスされた方に、それらのページへ移動しやすいように導線をきっちりリンクで貼って、少しでも多くのページを見てもらうように整理を進める流れになります。

コンテンツが多くなってきた場合は?

コンテンツが非常に多くなってきた場合、メディア化する方向で進めて行くと良いと考えています。
どうしてメディア化を進めるかと言うと、これは集客目的の一点に集約されます。
ユーザーが探すような情報コンテンツを作るのです。

問題解決情報を検索エンジンに入力して探しているユーザーに、自分のサイトに来てもらって、コンテンツを読んで解決してもらうイメージです。そういった情報が多くなってくればくるほど、メディア化していきます。
そしてそのメディアにアクセスした人というのは、そのメディア自体を信用してくれるようになってきます。

そうなると「このメディアを作っている会社のサービスはどんなサービスなんだろう」とか、「どんな会社が運営しているんだろう」とか、関心を持っていただけることにつながります

メディアから本業に繋がっていく流れが構築できると、
新規顧客集客にウェブサイトがかなり役立ってくるフェーズに入ってきます。

そのため、コンテンツをたくさん作って多くなってきたら、会社サイトではなくメディアサイトにしてしまうくらいの視点を持っておくと、集客目的が達成できるサイトになってきます。

ウェブサイトは完成してハイ終わりということはありません。
ウェブサイトに自社情報を一旦公開すると、その情報は時間とともにどんどん古くなって行きます。

車を買って1年~2年経つと減価償却して、価値が下がっていくのと同じように、情報も投稿から時間を追うごとに価値は下がっていきます

その情報の価値や鮮度が下がっていく場合に、やはりその記事の鮮度を上げるために記事の書き換えも必要ですし、新しい情報を追加投入していくことも必要になります。

ホームページをリニューアル制作し、完成し、「はい終わり!」で集客がバンバンできることは一切ありませんので、中堅企業でもサイトをメディア化してユーザーが向こうからアクセスしてくれるようなコンテンツをたくさん作ることが大切です。

そのコンテンツを入り口に、自社のことを知ってもらって、商品やサービスに導いていくことを大企業ほどやっています。

大企業がこぞって自社メディアの構築に大量の資金を投入していますので、その一方で小規模事業者が何もせずに集客できるわけがありません。

必ず何らかの形で情報発信を継続することが必要で、情報発信を止めた途端今の時代企業は衰退に向かうということを肝に銘じてほしいと考えています。

POINT!

とにかくWebで成果を上げていくためにはコンテンツの制作が必ず必要ということは、ホームページを運営しているすべての事業者様にも知っておいて欲しい視点です。

社長・経営者層だけでなく、中間管理職、社員スタッフ全ての関係者にコンテンツ作りとその情報発信が重要であるということを説き、重要性を共有していただけることが良いと考えています。

  • 基本はランディングページ型のホームページにすること
  • 情報が増えてくればページを分割してメニューから適切に誘導していくこと
  • お客様の問題解決ができる情報が増えてくれば、メディアサイトにして集客媒体として自社サイト変貌させていくこと

このイメージで運営すればどのような商品やサービスも売りやすくなってきます

この場合は、低粗利や低単価の薄利多売のビジネスでも商品パッケージを作るなど、売り方の工夫で、今まであるだけだったホームページが、集客販売媒体に変貌します。

本日のまとめです

リニューアルは何から手をつけるべきか?

  1. ドメイン・サーバーの契約者の特定
  2. 目標設定と自社管理できるデザイン
  3. 基本はLP化、情報豊富ならメディア型へ

リニューアルだけで終わらず、継続的に運営する視点を持っていただき、情報を探しておられる誰かの役に立ち続けるという切り口でビジネスを進めることが、結局は自社の集客や販売に一番貢献するホームページになるのです。情けは人のためならずです。

投稿者プロフィール

山口 敦
山口 敦
2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界17年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら

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